当たりが出るまで……(統計編)

挑戦編」では手動でパンダが出るまでボタンを押してもらいましたが,コンピュータで自動化することで,何度もやったときの「パンダが出るまでの挑戦回数」を調べてみましょう.

パンダを匹ゲットするまで

ここに結果が出ます

なお,「本当に確率 1% なの?」と疑問に思った方は,入力する数を大きくするか(注意:大きくしすぎると終わらなくなります),プログラムのソースコードを読んでください.

確率計算

$n$ 回目までに当たりが出ることは,$n$ 回連続ではずれが出ることの余事象です.$n$ 回連続ではずれになる確率は $\left(\frac{99}{100}\right)^n$ なので,$n$ 回目までに当たりが出る確率は $1-\left(\frac{99}{100}\right)^n$ であることがわかります.$n=100$ とすれば,100回目までに当たりが出る確率は $1-\left(\frac{99}{100}\right)^{100}=0.633968\dots$ と計算できます.つまり,100人が挑戦すればそのうち37人程度は100回やっても出ないことが起こりえます.「100回に1回」という言葉から想像するよりは割と起こりやすいと思うのではないでしょうか.

一般に,「$n$ 回に1回当たる」と言われたときにそれが $n$ 回目までに当たる確率は $1-\left(1-\frac{1}{n}\right)^n$ ですので,$n$ が十分大きい極限 ($n \to \infty$) では確率は \[ \lim_{n \to \infty}\left(1-\left(1-\frac{1}{n}\right)^n\right) =1-\frac{1}{\mathrm{e}}=0.632121\dots \] となります.ここで,$\mathrm{e}$ はネイピア数です.これより,$n$ が十分大きければ,「$n$ 回に1回当たる」が $n$ 回やっても当たらない確率が 0.37 程度あることがわかります.